キッズインターンシップ第2弾! 今年は今治のさまざまな産業の現場を体験しました! Day2
1日目のレポートはこちらからご覧ください。
※掲載内容はすべて「キッズインターンシップ」当日時点の情報です
規模感に圧倒された新来島どっくでの造船見学
ここからは2日目。途中参加となるお子さんもいるため、ここでも簡単にごあいさつ。連日参加となるご家族も昨夜はぐっすり眠れたようで、朝から元気いっぱいです。
最初に向かったのは、自動車運搬船からケミカルタンカー、特殊船など、幅広く造船を手がける新来島どっく。100年以上の歴史を持つ造船メーカーです。
到着後、まずは新来島どっくの松本さんから、今治地域の特性や船にまつわる豆知識を紹介していただきました。今治地域は造船が盛んで、県外の拠点も含めると、国内シェアの半数近くを今治の造船会社が手掛けているとのこと。ところどころクイズを交えて学ぶ時間もあり、積極的に手を挙げるお子さんも。
紹介が一通り終わると、次は「なぜ重たい鉄の塊である船が浮かぶのか?」を確かめる実験パートへ。与えられたお題は「粘土を水に浮かべる」こと。まずは自由な発想で、ということで意気揚々と粘土を触り始めるお子さんたち。平べったい形にしてトライするも、なかなか浮かばず苦戦しているお子さんもいれば、最初から船の形を模して成功しているお子さんもいました。
船の知識を学んだところで、いよいよ工場内の見学。全部のエリアを見ようとすると1日かかるほどの広大な敷地を歩いて回ります。見上げるほどの巨大なクレーンや造船ドック、重機、組み立て中の船のパーツがあり、これにはお子さんたちも興奮している様子。歩きながら質問をしたり、スマホで撮影をしたりと興味が仕草にも表れていました。
そして極めつけは、今まさに建造中の巨大な自動車運搬船。一度に7000台の車を運べるほどの大きさで、完成までに1年3カ月もの期間を要するそうです。お子さんたちも一生懸命メモを取っており、新鮮な思い出を忘れまいと記録している様子が印象的でした。
一通り見学を終え、松本さんから見学の振り返りとしてお話をいただきました。今回見学した自動車運搬船のような巨大な船ともなると、携わる作業員は国籍もさまざまで、多くの人が関わる一大プロジェクト。また、こうして船がつくられていく様子を見られるのも、海や船が根付いた今治という土地ならでは、という言葉で新来島どっくのインターンシップは締めくくられました。
伝統と技術の結晶「今治タオル」に触れた藤高
キッズインターンシップのトリをつとめるのは、数ある今治タオルのメーカーのひとつであり、こちらもまた創業100年以上の歴史を持つ藤高。プレゼンターはなんと、同社の藤高社長ご本人! 会社概要から工場見学までのすべてのプログラムを一貫してご案内いただきました。
会社説明では、タオルの素材となる綿、それを加工した糸、製品のタオルと、順を追って実物を触らせていただくことに。今治タオルの触り心地に「ふわふわで気持ちいい」などの率直な感想がこぼれました。
また、藤高では五彩織りという特許技術を取得しており、6色の糸だけを使って、まるで絵画のような色彩のタオルを織ることが可能だとか。お子さんたちにもおなじみのキャラクターが織り込まれた製品もあり、タオルに対する興味が一層強くなった瞬間でした。
ここからはお待ちかねの工場見学へ。昔使われていたタオル織機の説明ののち、実際に使われている設備を目の前で見せていただくことに。これぞ工場と言わんばかりに大きな音を立てて稼働する織機が、ものすごいスピードでタオルを織っていく姿は圧巻の光景。お子さんたちも目を丸くして見入っていました。
ただ、今治タオルの品質の理由は設備だけではなく、そこに携わる職人の技術があってこそ。見学中のさまざまな工程でお会いした、職人の皆さんの真剣なまなざしや手練れた作業の様子を見つめるお子さんたちもまた、真剣なまなざしを向けていました。
見学の最中には、織られたばかりのタオルをハサミで均一にカットする作業と、切ったタオルの端を縫い付ける「ヘム縫い」と呼ばれる作業を体験。実際にタオルが一つの製品として形になった瞬間には、お子さんたちから、うれしそうな表情がこぼれました。
キッズインターンシップを終えて
これにて2日間にわたるキッズインターンシップの全行程が終了。当日は10月としては異例の気温で、半袖でも汗ばむほどでしたが、ご協力いただいた各企業・団体の関係者の皆さまや、参加したお子さん、保護者の皆さまのおかげで無事に終えることができました。誠にありがとうございました。
昨年よりもパワーアップしたプログラムということで、今治.夢スポーツだけでなく、地元の企業様にも範囲を広げることで、参加したお子さんたちには、より濃密で貴重な経験をしてもらえたのではないかと感じています。なにより、終始お子さんたちの楽しそうな姿や表情を見ることができて、本当に良かったです。
実際にアンケートでは「子どもたちにわかりやすく説明していただき、お仕事をより身近に感じられたと思います」「今治に住んでいながら、近くても知らない仕事、人に出会えて、子どもにとってもいい経験だと感じました」などの声があげられました。
また、後日、カオナビの社員自らが講師を務める社員主催の勉強会「テラコヤ」にて、キッズインターンシップに参加したお子さんから、体験レポートの発表がありました。当日は40名近くの社員が見守る中、代表して2人のお子さんが発表。「みんなに喜んでもらうための仕事がいろいろあると分かった」「サッカーの裏側でがんばっている人がいると分かった」などの感想があげられました。お子さんたちにとって、新しい視点で“はたらく”を見直す機会になったとともに、それを聞く社員にとっても今治の地域への理解が深まる機会になったと感じています。
今後もキッズオーナーシップの取り組みをはじめ、あらゆる◯◯-shipな取り組みを展開していく予定です。乞うご期待ください!