選手が主体的に参加するワークショップを加え、今年度もキャリアオーナーシップの取り組みを実施しました!
あらゆる◯◯-shipな取り組みを展開していく本プロジェクト。「自身のキャリアについて主体性を持つ」をテーマに掲げるキャリアオーナーシップは今年で2回目です。今回はワークショップをプログラムに取り入れ、選手たちがより主体的にキャリアを考える機会を設けました。このページでは、アイスブレイクとして実施したビーチサッカーも含めて、当日の様子をご紹介していきます。
※掲載内容はすべて「キャリアオーナーシップ」当日時点の情報です。
アイスブレイクは夏空の下でのビーチサッカー
講師の山田さんはキャリアデザイナーでありながら、現役のビーチサッカー選手。そこで今回はビーチサッカーをアイスブレイクに取り入れ、地元の織田ヶ浜にて山田さんとFC今治レディースの選手が交流を行いました。
快晴の空の下、まずはビーチサッカーのお作法としてビーチクリーニングから。
ビーチクリーニングもそこそこに、いざビーチサッカーのトレーニングへ。ボールが転がりにくい、ジャンプの踏ん張りが効かないなど、サッカーとは似て非なるビーチサッカーの特徴に最初は苦戦する選手も。しかし持ち前の経験・センスで、終盤には軽快な足さばきでボールを運んでいく様子が見受けられました。
約1時間ほどでしたが、スポーツを通じたコミュニケーションのおかげもあり、山田さんも選手たちも緊張がほぐれた様子。最後はきれいな海を背景に記念写真を撮影しました。
将来への不安を感じ引退。後悔はないけれど…
午後からはアシックス里山スタジアムに移動し、山田さんのキャリアのお話からキャリアオーナーシップ セミナー&ワークショップがスタートしました。
山田さんは、キャリアの全盛期だった26歳の時にプロサッカー選手の引退を決意。サッカーだけに専念するあまり、将来のキャリアに不安を感じたことが引退の理由とのこと。引退後にはスポーツ選手のキャリアに興味を持ち、大学院でキャリアデザインを専攻。自分の引退に後悔はない、でもこれからの現役選手たちにはキャリアに不安を抱えず、大好きな競技に全力で向き合ってほしい。そんな思いから、現在はスポーツ選手のキャリア支援に取り組まれています。
自身の経歴を振り返り、「“セカンドキャリア”と聞くと、キャリアは引退してから考えればいいと考える人もいるかもしれません。ですが、今からだって将来のキャリアは考えられるはずです」と山田さんは言います。サッカーに夢中なあまり、「将来何をすればいいか分からない」という選手も多い。でもやりたいことは何かを見つけるために、サッカー以外の好きなこと、ワクワクすることにも早いうちから目を向けてほしい、と。この言葉に多くの選手がうなずいていました。
「自分自身と向き合う」がテーマのワークショップ
続くワークショップの時間では、まず自分自身の「好きなこと」「苦手なこと」「今の仕事」「将来の夢」などをそれぞれ書き出すことに。
「正解・不正解はないですし、書けないところがあってもいいです。自分を客観的に見てアウトプットすることを意識してみてください」と山田さん。実際、悩みながら書く選手もいれば、スラスラと書き進める選手もいて、それぞれが自分と向き合う時間になりました。
続くグループワークの時間では、3~4人のチームに分かれて個人ワークで書き出した内容を共有しました。
普段から仲のいいメンバーですが、知っているようで知らなかったこと、全く知らなかったことなど、新たな発見につながった選手が多く、トークテーマによっては大声で盛り上がるチームもありました。
対話を通じて知る、自分とチームメイトの知らない一面
グループワークでお互いの価値観を知った後は、再び個人ワークの時間。チームメイトの発表を聞いたうえで「チームメイトとの共通点・相違点」「チームメイトの仕事を聞いて興味を持ったこと」などを改めて整理しました。そして、全体発表へとプログラムは進みます。
まず初めに発表したのは藤田 涼加選手。「メンバーが私の仕事の話に興味を持ってくれたことがうれしくて、思っていた以上に話が弾みました。ワークショップを通じて、充実感を持って今の仕事に取り組めていると気付けて良かったです」と、グループワークを振り返りました。自分の考えを整理することで、今の仕事の好きな部分や、興味のあることを深堀りできた選手が多かったようです。
また、杉山 菜月選手は「会話を通じて、チームメイトそれぞれで全く違う仕事をしているんだと改めて実感しました。私の苦手な分野で仕事をしているチームメイトは尊敬できると思いましたし、普段のコミュニケーションで詳しく知る機会がなかった話を聞けて新鮮でした」と発表。チームメイトの意外な一面を知り、今までよりコミュニケーションの幅が広がった選手もいたようです。
サッカーに打ち込んだ経験はいつか必ず役に立つ
「今回のワークショップで体験していただいたように、チームメイトに興味を持つということは、違う価値観に触れることにつながります。今後のキャリアを考える上でもこの考え方は大切にしてほしいです」と話す山田さん。続けて「皆さんが今、サッカーに専念している経験は、キャリアの選択や今後の社会生活でも必ず役に立ちます。だからこそ、選択肢を限定せず、いろいろな可能性を探してみてください」と語り、会を締めくくりました。
最後は会場で記念撮影をして第2回のキャリアオーナーシップ セミナー&ワークショップは終了しました。
セミナー&ワークショップを終えて
関係者の皆さま、並びに山田さんのご協力のおかげで、キャリアオーナーシップ セミナー&ワークショップを無事に終えることができました。
昨年からレベルアップして、ワークショップも取り入れた今回のキャリアオーナーシップでしたが、山田さんのキャリアを振り返るお話やファシリテーション、選手の皆さんの前のめりな姿勢のおかげでキャリアを考える良いきっかけになったのではないかと感じています。
終了後の参加選手のアンケートでは「現役引退後に自分のしたいことをするために、今から準備をしておくことが大切だと感じた」「今回のプロジェクトを通じて、自分の成長につなげるための自己分析ができた」など、今後のキャリアについて考えるきっかけになったとの声が多く挙げられました。
今後もあらゆる◯◯-shipな取り組みを展開していく予定です。乞うご期待ください!