
タレントマネジメントのノウハウや活きた事例を学び合える場「カオナビキャンパス」。その学びと交流の機会をより多くの皆さまに体験いただくため、全国各地で「他社の人事と“会って話せる”ユーザー会」を開催しています。
今回は業界特化型の交流会として、官公庁に限定して開催。「カオナビ」ユーザーや、導入をご検討中の担当者同士が交流する情報交換会に加え、内閣府参事官と横須賀市役所人事課人材育成担当課長より、人事課題と人材育成の重要性についてお話いただきました。
ユーザー登壇セミナー
国立公文書館課長
内閣府参事官
長野 浩二 様

令和6年度国家公務員の働き方改革等に係るアンケート(内閣人事局)では、「現在の仕事にやりがいを感じる」と回答した職員は58%でした。また、非管理職職員のうち6.5%にあたる職員が、数年以内に離職意向を持っていました。その要因は、40代以下の職員では「自分にとって満足できるキャリア形成ができる展望がないから」が最も高くなっています。
このアンケート結果を踏まえ、キャリア形成支援の取り組みを本格的に開始しました。まずは各省の現場でキャリア形成支援の取り組みにとってネックとなっているものは何かを探るべく、全省庁へキャリア施策に特化した意見交換を初めて実施。その結果、まずは「人事担当の理解促進」と「若手職員のマインドセットの転換」の2点を重点的に実施する方針を固めました。人事担当者向けには、有識者を招いたキャリア勉強会を5カ月間で3回という高頻度で開催。また内閣人事局と各省人事担当との意見交換も継続的に実施して、「ともに推進していこう」という意識の醸成に努めました。
若手職員向けには、幹部候補にキャリア研修を実施したのですが、私も含め内閣人事局で研修企画し、私自身が講師を担当して内製化。受講者アンケートでは「有益だった」が9割を超える結果となりました。さらに、新たに対話促進を目的としたワークショップも行ったり、管理職向けにも同様のワークショップを開催したりしました。
キャリア施策を推進する目的のコンソーシアムにも3期連続で参画し、民間企業への訪問や意見交換などで越境的な意識を醸成。最新情報をキャッチしたうえで新たな人事施策の企画立案に反映しています。
横須賀市役所
総務部人事課 人材育成担当 課長
佐々木 太郎 様

横須賀市では、職員の減少や働き方の多様化など、働き方を取り巻く環境が大きく変化する中、市役所の業務を継続していくため、“個”の力を最大限活用することを目指しています。長期的・戦略的な人事を行うために、人材情報の「一元化」「可視化」「簡略化」をあるべき姿として、「カオナビ」を導入しました。
導入後、まずは「プロファイルブック」に人事データを一元化。デフォルトの基本情報のほか、自由に設定できるオリジナル項目も活用しています。つぎに「スマートレビュー」で人事評価を行うべく、今期のテスト運用に向けて準備を進めています。さらに「シナプスツリー」で組織図と人材の可視化し、所属ごとに職員をリスト形式で確認できるようにしました。
今後は、複数の項目を掛け合わせた施策も検討中。意向調査と人員要求を掛け合わせて人材不足かどうかを判断したり、部署・年齢・離職率・休職率・時間外業務から退職理由やその前触れを推測するなど、戦略的人事への活用を模索しています。
登壇者ディスカッション
第1部で登壇いただいたお二人に、「新しい施策を実施する・新しいシステムを導入する際に苦労したことは?」「『タレントマネジメント』それぞれの次の一歩は?」をテーマにお話いただきました。参加された方から「国家公務員のキャリア施策は、誰が旗振り役になっていますか?」「変革を起こしにくい行政組織のなかで、どのように施策を組み上げられたのでしょうか」などの質問が寄せられ、予定時間を超過してディスカッションが盛り上がりました。

参加者の声
- 長野さんの「現場に足を運んで話を聴く」、佐々木さんの「ドライなデータをいかにウェットに活かすか」というそれぞれのお話は、業界としては根幹でありながらも普段の業務では意識しきれていない面があるため、肝に銘じておきたいと思いました。
- 個を伸ばすキャリア教育の重要性と「カオナビ」の発展的な活用についてお話しを聞けてモチベーションアップに繋がりました。
- 普段なかなか得られない現場の生の声を直接聞けたことで、自分たちの運用に活かせる具体的なヒントや視点を数多く得ることができました。
「カオナビキャンパス」とは
「カオナビキャンパス」とは、4,000社以上※の導入実績を持つタレントマネジメントシステム「カオナビ」の活用ノウハウが集約され、タレントマネジメントの始め方から具体的な実践方法までを、人事担当者がオン/オフラインで大学のように学び合える場です。年間100回以上にわたるセミナー・ユーザー会や、時間や場所に縛られずにタレントマネジメントを学べるユーザー専用サイトを運営し、タレントマネジメントの成功を支援しています。
株式会社カオナビについて
当社は、タレントマネジメントシステムのリーディングカンパニーとして、「“はたらく”にテクノロジーを実装し、個の力から社会の仕様を変える」というパーパスの下、テクノロジーによって一人ひとりの個性やスキルを理解することで、キャリアの自律や多様な働き方ができる社会を目指しています。
利用企業数4,000社以上※のタレントマネジメントシステム「カオナビ」をはじめ、労務管理システム「ロウムメイト」や予実管理システム「ヨジツティクス」を提供し、企業や団体の経営戦略・人材戦略の実現に貢献しています。
2024年12月末時点
- 所在地
- 東京都渋谷区渋谷2丁目 24-12 渋谷スクランブルスクエア 38F
- 設立
- 2008年5月27日
- 代表者
- 代表取締役社長 Co-CEO 佐藤 寛之
代表取締役 Co-CEO 柳橋 仁機 - 事業内容
- タレントマネジメントシステム「カオナビ」、労務管理システム「ロウムメイト」、予実管理システム「ヨジツティクス」の開発・販売・サポート